ワーホリと留学、どっちを選ぶべき?
海外で語学を学びたい・異文化を経験したい人にとって「留学とワーホリのどちらが良いか」は悩みどころですよね。
私自身、留学もワーホリも経験したからこそ、それぞれの特徴やメリット・デメリットをリアルに比較できると思っています。
今回は、実体験を交えて両者の違いを解説します。
ワーホリと留学の基本的な違い
まず、ワーホリと留学の基本的な違いを簡単に説明します。
ワーホリ(ワーキングホリデー)とは?

ワーホリの特徴
・就労・就学・観光が可能
・ビザの有効期限は1年(※国による)
・働きながら生活費を稼げる
ワーホリの正式名称は「ワーキングホリデー」で、直訳すると”働きながらの休暇”となります。
ワーホリはどの国でもできるわけではなく、国同士がワーホリの協定を結んでいる国が対象です。
現在日本は29カ国と協定を結んでいて、ワーキングホリデーが可能になっています。
詳しくはこちらのワーキングホリデー協会のサイトをご覧ください♪
留学とは?

留学の特徴
・就学がメインで、基本的にアルバイトはできない(国によっては制限付きで可能)
・学生ビザで滞在
・語学学校や大学で勉強に集中できる
留学エージェント「CEBRIDGE」の2024年最新データ や スマ留のInstagramポストを参考に、人気の留学先を5つ紹介します。
国名 | 特徴・メリット | 費用目安(月額) | 備考 |
---|---|---|---|
アメリカ 🇺🇸 | 国際色豊かで教育の選択肢が幅広い。 最先端の文化や技術に触れられる | 25〜60万円 | 大学・大学院留学、ビジネス英語にも強い |
オーストラリア 🇦🇺 | 治安が良く自然も豊か。 ワーホリとの組み合わせも可能 | 25〜50万円 | 働きながらの留学に人気 |
カナダ 🇨🇦 | 多文化社会で治安も良く、留学生サポートが充実 | 25〜55万円 | 永住を視野に入れる人にも注目されている |
イギリス 🇬🇧 | 英語の本場で、歴史ある教育機関が多くアカデミックな雰囲気 | 25〜60万円 | アートや文学を学びたい人にもおすすめ |
フィリピン 🇵🇭 | マンツーマン授業が多く、コスパ重視で短期集中型に最適 | 15〜30万円 | セブ島が特に人気。初心者向け |
ワーホリと留学のメリット・デメリット比較
それではさっそくワーホリと留学のメリットとデメリットを比較していきましょう。
ワーホリ・留学それぞれのメリット

ワーホリのメリット
①働きながら滞在費を賄える
②実践的な英語環境
③いろいろな人と触れ合う機会が多い
①働きながら滞在費を賄える
初期費用や生活を始める分のお金は最初に必要になりますが、滞在中の滞在費は働きながら賄うことができるため、出発前に準備する金額を抑えることができます。
②実践的な英語環境
現地で仕事が見つかれば、仕事で英語を使う機会を作ることができます。また、すでに日本で社会人経験のある方であれば、オフィスジョブに挑戦することも可能で、その場合はよりビジネス的な英語を日常的に使用する環境になります。
私はワーホリでホテルキーピングをしたのですが、同僚や上司は国際的で毎日のミーティングや指示、アドバイスなど全て英語でのやりとりでした。
③いろいろな人と触れ合う機会が多い
国や滞在する地域によっても差はあると思いますが、私がオーストラリアで滞在したブリスベンもシドニーも、さまざまな国からの移民、留学生、ワーホリをしている人たちがいました。
ミートアップに参加したり、バックパッカーズに泊まったりすることで、世界中の人と話したり、どこかに出かけたりすることができました。
留学のメリット
①集中的に英語力を伸ばせる
②アカデミックな環境
③学生として安心して生活できる
①集中的に英語力を伸ばせる
ESLに行けば、学校で体系的に英語を学ぶことができ、初心者でも短期間で英語力を伸ばすことが可能になります。
日本での英語教育で実践不足になりがちな、リスニングやスピーキングについても多く取り組むため、総合的に英語力の向上が見込めます。
②アカデミックな環境
正規留学生として大学へ留学する場合、英語"を"学ぶのではなく、英語"で"学ぶことになります。
この場合、学ぶ内容は自分の専門分野になります。とくに、日本よりも進んでいる学問を選択した場合には帰国後のアドバンテージにもなります。
③学生として安心して生活できる
ESLでも、大学への留学でも、学校には学生のサポートをしてくれるスタッフの方がいてくれるため、トラブルなど何かあったときには頼ることができます。
ワーホリ・留学それぞれのデメリット

ワーホリのデメリット
①語学力が中途半端になりがち
②仕事選びに苦労することも
③キャリアアップにはつながりにくい
①語学力が中途半端になりがち
語学の勉強をそこそこにして仕事を探し、ローカルの仕事が見つかればまだ良いですが、そこそこの英語力の場合、あまり話さなくても良い仕事か、日本人であることがプラスになる仕事しか見つからないこともあります。
そのような場合、そこで働く同僚も日本人であったり、英語があまり得意ではない人であったりと、英語を日常で使用する機会が作れなくなってしまいます。
また、働く時間が増えると勉強時間を確保することが難しくなってしまい、語学力が伸び悩む原因にもなり得ます。
②仕事選びに苦労することも
英語力が低かったり経験がまったくなかったりした場合、仕事の選択肢があまりなかったり、仕事に応募してもなかなか採用してもらえなかったりします。
現地に行ったときにしてみたい仕事がある場合、日本にいる間に経験を少しでも積んでおくのがおすすめです。
③キャリアアップにはつながりにくい
オフィスジョブの採用もあるにはありますが、英語力や経験値が高くない場合、採用してもらうのはとても難しくなります。
ですので、ワーホリでも採用してもらえる仕事は、基本的にはサービス業や農業など、専門スキルを比較的必要としない仕事になります。
そのため、ワーホリ終了後のキャリアアップにはつながらないことも多いです。
留学のデメリット
①費用が高い
②実践的な英語は身につきにくい
③就労ができないため生活費を稼げない
①費用が高い
留学ですから授業を受けるための学費はもちろん必要ですし、滞在中の生活費や滞在費もかかります。
ただし、セブ留学などは欧米に比べて物価が安いため、学費や生活費ともに費用を抑えることができます。
②実践的な英語は身につきにくい
授業中心となるため、現地での会話は少なめになります。そのためアカデミックな英語は身についたとしても、実践的な英語が身につきにくくなってしまいます。
③就労ができないため生活費を稼げない
①と似た内容にはなりますが、滞在中に生活費を稼ぐことができないため、滞在期間の間不足しないだけの金額を事前に準備しておく必要があります。
どちらが向いている?タイプ別おすすめ
では次に、私がどちらも体験してみた結果、ワーホリが向いている人と留学が向いている人の特徴に気づいたので紹介します。
ワーホリが向いている人

海外で働いてみたい人
ワーホリビザはフルタイム、またあらゆる分野での就労が可能なビザになるため、仕事の幅が広がります。社会人の場合は経験のある職種で仕事を探すこともできますし、農業に興味がある方は農業のような季節労働も可能になります。
費用を抑えながら長期滞在したい人
働きながら滞在できるため、日本出発時までに準備する額も少なくて済みますし、バックパッカーのフロントスタッフなどをすれば滞在費の補助があったり、レストランで働けば賄いで食費を浮かすことも可能です。
ある程度英語力がある人
ワーキングホリデーは、英語圏以外の国でも可能ですが、多くの方は英語圏の国を選ぶと思います。また、英語が第1言語でなくても、英語話者は世界中にたくさんいますし、ワーホリで出会う人々とは英語でコミュニケーションをとることがほとんででしょう。
ワーキングホリデーの目的が旅だけなら、英語力がなくてもなんとかなると思いますが、働いてみたいのであればある程度の英語力は必須です。
日本食レストランやファームでは日本語が通じる場所もありますが、せっかく海外で働くなら英語環境で働きたいのではないでしょうか?
「ある程度」のレベルは個人によって異なると思いますが、せめて中学英語は理解しておくことが大切だと感じます。
もし英語力に自信がないのであれば、ワーキングホリデーの最初の数ヶ月は語学学校に通うことも可能です。
実践的な英語を身につけたい人
日本で英語の勉強をすると、普段あまり使わない表現などを覚えがちです。
日本にも慣用句やオノマトペなど、さまざまな表現がありますが、欧米圏も「スラング」がたくさんあります。また、国によって同じ単語でも意味が全然違うこともあります。
こういった生の英語を生活や仕事から身につけることができるのは、ワーキングホリデーの長所だと思います。
留学が向いている人

英語のレベルが初心者の人
まずは英語のレベルが初心者の方は留学の中でも語学留学をまずすることをおすすめします。
正規留学は英語”で”何かを学ぶための留学ですから、英語レベルが初心者の方にはおすすめできません。
まずは英語”を”学ぶことが先です。
中でもセブ留学はマンツーマンレッスンがほとんどであったり、レッスン数が欧米留学よりも多かったりと、初心者には特におすすめです。
英語を本格的に学びたい人
現在英語を仕事で使っている方、英語を教えている方や、将来英語を教える仕事に就きたい方なども留学がおすすめです。
教えるための英語を学びたいのであれば、特化したコースがある学校を選んで語学留学をしても良いですし、英語や英米文学といった専攻を正規留学生として学ぶのも良いでしょう。
仕事で使う英語を学びたい方は、ビジネス英語コースのある語学学校で学ぶことができます。
専門知識やスキルを身につけたい人
欧米には日本よりもレベルの高い専門性を持つ大学がたくさんあり。そのような大学で学ぶことで、世界で活躍できる人材を目指せたり、日本で就職・転職した際に活かすことができます。
専門的なことを学びたい人にはワーホリよりも留学が向いているでしょう。
集中して勉強に取り組みたい人
ワーホリでも、語学留学することはできます。
ですが実際は、ワーホリで来ている人のメインは留学よりも旅や仕事の方が多く、語学留学はおまけや最初の少しだけの方が多いと感じました。英語力を伸ばすことに集中したいのであれば、語学留学として、授業やアクティビティがたくさんある学校や勉強時間の確保できる学校を選ぶと良いと思います。
もちろん自分自身のやる気は大事ですが、私は周りの雰囲気や環境も英語学習には大事だと思っています。
せっかくなら、クラスメイトたちと習った英語を使って話してみたり、他の国から来たクラスメイトと交流したり、勉強しに一緒に図書館へ行ったりなど、できる環境が良くないですか?
そんなあなたには、留学を選択することをおすすめします。
ワーホリ+留学の両方という選択もあり!
どちらが良いか決めきれないという方に朗報です!!!
ワーホリも留学も両方するという選択肢もあります!
かくいう私も、この両方という欲張りプランにしました。
ワーホリ期間の中で留学をすることもできますが、私はフィリピンセブの語学留学3ヶ月+オーストラリアでのワーホリ7ヶ月にしました。
わたしがこの複合プランを選んだ理由としては大きく2つです。
私がワーホリ&留学を選んだ理由
①金銭的にオーストラリアで語学留学するのは難しかった
②スピーキング力を上げるには、セブ留学が最適だと思った
③学生で時間が足りなかった
理由について説明していきます。
①金銭的にオーストラリアで語学留学するのは難しかった
オーストラリアとフィリピンセブの留学費用は大きく異なります。語学学校へ支払う授業料も違いますし、物価も違うので日常生活にかかる費用も大きく変わります。
私は語学留学卒業後はワーホリで働く予定ではありましたが、なるべく料金は抑えてワーホリを迎えたいと思いました。
②スピーキング力を上げるには、セブ留学が最適だと思った
セブ留学の授業体系は、多くのクラスがマンツーマン、または少人数のグループレッスンという形が多いです。そのため、10人を越えるクラスが多い欧米諸国の授業に比べて、自分が英語を話す時間がとても長くなります。
留学前にTOEIC600点を何とか超えた私は、文法よりもスピーキングなどの実践英語力を鍛えたかったため、セブ留学なら時間をたくさん確保できると思いました。
フィリピンセブを語学留学先に選んだ理由は、こちらの記事で詳しく紹介しています。ぜひご覧ください!
-
-
わたしが英語を学ぶのにセブ留学を選んだ3つの理由と実際の体験記
フィリピン留学、あるいはセブ留学という言葉、聞いたことがありますか。 実は、近年留学先として人気な場所、それがセブです。わたしはオーストラリアへワーキングホリデーで行く前に、セブにある語学学校に3か月 ...
③学生で時間が足りなかった
本当はワーキングホリデーで丸1年間、オーストラリアで過ごしたかったのですが、休学中の身だったため、タイムリミットがありました。
3年生と4年生の間で休学したため、復学するのは4年生。ということは、就活が待っています。
その当時は3年の3/1が解禁だったため、就活を出遅れるわけにはいかないと思い、3/1に間に合うように帰りました。

結局入社した会社は9月に内定もらった会社だったし、今思うと、あと1ヶ月は滞在できたかも、、、
まとめ:自分の目的に合わせて選ぼう!
「語学力を上げたいなら留学」「現地で働きたいならワーホリ」など、目的に合わせて選ぶのが重要になります。
実体験から感じたのは、どちらにもメリット・デメリットがあるので、自分に合った方法を選ぶことが大切だということです。
海外での経験はどちらを選んでも貴重なものになると思いますが、やはり自分の目的に合った経験を積めた方が満足度や充実度が高まるのではないでしょうか?
素敵な経験になりますよう、陰ながら応援しています。