アメリカの配偶者ビザを調べていると、IR-1とCR-1、そしてグリーンカードという言葉が同時に出てきて、関係がつかみにくいですよね。 この記事では、IR-1ビザとグリーンカードの違い、自分がIR-1かCR-1かの見分け方、そして2年後に手続きが必要なのはどちらなのかをお話しします。 いちばん分かれ目になるのは、2年後に条件解除の申請が要るかどうかです。ここはIR-1とCR-1で扱いが変わります。
はじめにお読みください この記事は2026年10月時点で公開されている公式情報と、私自身の申請の経験にもとづいています。ビザの種類の判定・必要な手続き・期限・手数料は変更されます。また、個別のケースによって扱いが変わります。最新情報は在日米国大使館のビザの受け取りと渡航の準備のページおよびUSCISのページで必ずご確認ください。ご自身がどちらに該当するかの判断は、大使館または移民弁護士にご相談ください。
なお、私がIR-1ビザを申請してから受け取るまでの流れ(約1年9ヶ月かかった記録)は、別記事にまとめています。申請の全体像を先に知りたい方はこちらからどうぞ。
→ 関連記事:アメリカ配偶者ビザ申請の体験談|期間は1年9ヶ月・費用と流れ全記録

IR-1ビザとグリーンカードの違いは、許可と資格
先に、ここを片付けておきます。混乱のもとはほぼここにあります。
ビザとグリーンカードは、別のものです。
| 何のためのものか | 形 | |
|---|---|---|
| IR-1ビザ | アメリカに入国するための許可 | パスポートに貼られる |
| グリーンカード | アメリカに永住する資格の証明 | カードが後から届く |
ビザは、空港の入国審査を通るためのものです。グリーンカードは、入国したあとアメリカで暮らしていく資格のほうです。
私が最初にうまく飲み込めなかったのは、この2つが別々のタイミングで手元に来るという点でした。ビザは面接のあとパスポートに貼られて返ってきます。カードはそのあとです。
そして、よく出てくる「2年のカード」「10年のカード」「条件解除」という話は、すべてグリーンカードのほうの話です。 ビザの話ではありません。ここを分けて読むと、以降がかなりすっきりします。
在日米国大使館のページでも、ビザが発給されたあとの案内と、永住者としての立場についての案内は別の項目として書かれています。
出典: 在日米国大使館 ビザの受け取りと渡航の準備(Step 6)(2026年10月時点。原文は英語です)

IR-1とCR-1の見分け方は、ビザ面にある
次に、自分がどちらなのかです。
判定の手がかりは、パスポートに貼られたビザそのものにあります。 ビザには種類を示す記号が印字されていて、それがIRなのかCRなのかで、このあとの手続きが変わります。
私の場合は、IV category という項目に IR1 と印字されていました。探す場所はここです。
在日米国大使館のページには、条件付き永住者についての案内が Conditional Permanent Residents (CR/CX Visas) という見出しで置かれていて、こう書かれています。
If you received a Conditional Resident (CR/CX) visa, you have been married to your U.S. citizen spouse for less than two years. (条件付き永住(CR/CX)のビザを受け取った場合、あなたはアメリカ市民の配偶者と結婚して2年未満です)
出典: 在日米国大使館 ビザの受け取りと渡航の準備(Step 6)(2026年10月時点。原文は英語です。訳は筆者によるものです)
つまり公式の案内は、CRのビザを受け取った人という言い方で区別しています。ビザの種類そのものが入口になっている、ということです。
同じページには、渡航前にビザに付いてきた情報をよく確認するように、という案内もあります。ビザが届いたら、記載されている種類をまず自分の目で確認してください。 ここが分かると、次のセクションのどちらを読めばいいかが決まります。
分かれ目は婚姻2年。ただし判定は発給時
一般には、婚姻期間が2年以上だとIR-1、2年未満だとCR-1と案内されることが多いとされています。
ここで気をつけたいのは、見られているのが申請した時点の婚姻期間ではないということです。上の大使館の記載も、申請時ではなくビザを受け取った時点の話として書かれています。
私自身がこの形で、発給時にIR-1に切り替わりました。経緯は親記事に書いています。
→ 関連記事:アメリカ配偶者ビザ申請の体験談|期間は1年9ヶ月・費用と流れ全記録
ただし、どの時点で何を基準に判定されるかは個別の事情によります。自分の婚姻期間から逆算して「だから自分はIR-1のはず」と決め打ちしないでください。 手元に届いたビザの記載を確認するのが確実です。

CR-1は2年後にI-751の申請が必要
ここが、IR-1とCR-1でいちばん大きく変わるところです。
CR-1で永住者になった場合、2年の節目に条件解除の申請が必要になるとされています。 使うのは Form I-751(Petition to Remove Conditions on Residence) です。
USCISのページには、この書式の対象がこう書かれています。
Use this form if you are a conditional permanent resident who obtained status through marriage and want to apply to remove the conditions on your permanent resident status. (結婚を通じて資格を得た条件付き永住者が、永住資格に付いている条件の解除を申請する場合にこの書式を使います)
出典: USCIS I-751, Petition to Remove Conditions on Residence(2026年10月時点。原文は英語です。訳は筆者によるものです)
そして、やらなかった場合について。USCISのページには、条件付き永住者は2年のグリーンカードを更新することができず、期限までに条件解除をしなければ永住資格を失うとされている、という記載があります。
出典: USCIS After We Grant Your Green Card(2026年10月時点。原文は英語です)
更新ではなく条件解除、という点がここの要です。2年のカードは、延長して使い続けるものではないとされています。
条件解除の申請は90日の窓だけ
そして、ここがいちばん見落としたくないところです。
申請できる期間が決まっています。 USCISのページにはこう書かれています。
You must file your Form I-751 during the 90-day period immediately before your conditional residence expires. (条件付き永住が満了する直前の90日間に、Form I-751を提出しなければなりません)
出典: USCIS I-751, Petition to Remove Conditions on Residence(2026年10月時点。原文は英語です。訳は筆者によるものです)
満了の直前90日間です。 早く出しておけば安心、という形ではないとされています。
同じページには、共同で申請しない場合(共同申請の要件の免除を求める場合など)については、条件付き永住の資格が満了する前であればいつでも提出できるとする記載もあります。ご自身がどちらの形で出すことになるかで扱いが変わるので、ここは必ず公式ページでご確認ください。
CR-1で入国される方は、2年後の日付と、その90日前の日付を今のうちにカレンダーに入れておくのがいちばん確実だと思います。2年先の手続きは、忘れていい期間が長すぎます。
IR-1なら条件解除は要らない
逆に、IR-1の場合です。
I-751は条件付き永住者のための書式です。 上に引いたUSCISの記載どおり、対象は条件付き永住者と書かれています。IR-1は条件付きではないため、この条件解除の手続きには該当しないことになります。
私はIR-1で発給されているので、2年後にI-751を出す予定はありません。ここは自分で手続きをしたわけではないので、体験としてお伝えできることはありません。制度の立て付けとして、対象が条件付き永住者だと書かれている、というところまでです。
ひとつ、正直に書いておきます。IR-1のグリーンカードが何年のものなのか、私はまだ知りません。 現物が手元に届いていないからです。届いたら追記します。
ご自身のカードの有効期間は、届いたカードの記載でご確認ください。
グリーンカードの現物が届くまでの状態
最後に、ビザを受け取ってから、カードが手元に来るまでの話です。
渡米前にUSCIS移民手数料を払う
ここは順番を間違えると止まります。
在日米国大使館のページには、移民ビザを受け取ったほとんどの人は渡米前に**USCIS移民手数料(USCIS Immigrant Fee)**を支払う必要があり、この手数料が支払われるまでUSCISは永住者カード(グリーンカード)を作成しないとされている、と書かれています。
出典: 在日米国大使館 ビザの受け取りと渡航の準備(Step 6)(2026年10月時点。原文は英語です)
USCIS側のページにも、同じ趣旨の記載があります。
You will not receive your Green Card until you have paid the USCIS Immigrant Fee. (USCIS移民手数料を支払うまで、グリーンカードは届きません)
出典: USCIS Immigrant Fee(2026年10月時点。原文は英語です。訳は筆者によるものです)
支払いの時期については、国務省からビザを受け取ったあと、アメリカへ出発する前に支払うことを強く推奨する、とされています。
つまり、ビザが届いて一安心したあとに、もう1つやることが残っています。 私も面接のあとにこの案内を受けました。ビザが手元に来たら、支払いが必要かどうかを早めに確認しておくのがよさそうです。
なお、同じ大使館のページには手数料が免除される対象も列挙されています。該当するかどうかはご自身のケースで確認してください。
ビザが届いたときに受け取るもの
ビザが返ってくるときに何が手元に来るかも、ケースで変わるとされています。
大使館のページによると、ビザに IV Docs in CCD という注記があるかどうかで分かれます。
- 注記がある場合:提出書類はデジタル化されており、受け取るのはビザが貼られたパスポートのみ
- 注記がない場合:パスポートに加えて封印された書類の包みが付く。これは開封せず、入国時に米国税関・国境警備局(CBP)の職員に提出する
出典: 在日米国大使館 ビザの受け取りと渡航の準備(Step 6)(2026年10月時点。原文は英語です)
私の場合は、届いたのはビザが貼られたパスポートだけで、封印された包みはありませんでした。当日の受け取りまでの流れは面接の記事に書いています。
→ 関連記事:米国大使館のビザ面接|聞かれた13問と当日の流れ
私はまだ現物を持っていない
2026年10月5日の時点で、私はまだグリーンカードの現物を受け取っていません。 手元にあるのは、ビザが貼られたパスポートだけです。
だから、カードが実際にいつ届くのか、何が書かれているのか、何年のものなのかを、私はまだお伝えできません。書けるのは、ここまでだという線引きだけです。
そして、この宙ぶらりんな感じは、調べていたときに想像していなかったものでした。ビザが出れば終わりだと思っていたのですが、実際にはビザは出た、でもカードはまだ無いという期間があります。手続きとしては進んでいるのに、永住資格を示すものは手元にない状態です。
カードが届いたら、実際に何年のものだったか、届くまでどれくらいかかったかを追記します。今この期間にいる方は、同じ場所に立っていることになります。
まとめ:IR-1ビザの要点3つと、次にやること
要点を3つにまとめます。
- ビザとグリーンカードは別のものです。 ビザはアメリカに入国するための許可で、パスポートに貼られます。グリーンカードは永住する資格のほうで、カードが後から届きます。2年・10年・条件解除という話は、すべてグリーンカード側の話です
- IR-1とCR-1の分かれ目は婚姻2年とされていますが、見られるのは申請時ではありません。 私は申請時こそ婚姻2年未満でしたが、審査を待つあいだに2年を超え、IR-1で発給されました。自分の婚姻期間から決め打ちせず、届いたビザの記載を確認してください
- CR-1は2年後にI-751で条件解除の申請が必要とされています。しかも窓は90日間だけです。 条件付き永住が満了する直前の90日に提出しなければならないと書かれています。IR-1はこの書式の対象ではないため、該当しないことになります
次の一歩は、手元のビザの記載を確認することです。IRかCRかで、このあと2年間でやることが変わります。ここが分かれば、読む情報の範囲が半分になります。
そしてCR-1だった場合は、2年後の日付とその90日前を、今日カレンダーに入れておくことをおすすめします。2年は、忘れるのに十分な長さです。
申請全体でどのくらいの期間と費用がかかるのかは、こちらにまとめています。
→ 関連記事:アメリカ配偶者ビザ申請の体験談|期間は1年9ヶ月・費用と流れ全記録
面接の当日に何を聞かれるのかは、別記事に全部書きました。
→ 関連記事:米国大使館のビザ面接|聞かれた13問と当日の流れ
面接の前に終えておく必要がある健康診断については、費用の実額と当日の流れをまとめています。
→ 関連記事:アメリカのビザ健康診断|費用91,140円と持ち物・当日の流れ
CR-1のつもりで申請していたころの私は、2年後に自分が何をすることになるのかも分かっていませんでした。あのころの自分に言えるなら、こう言います。いま決めなくていい。どちらなのかは、届いたビザの1行が教えてくれるよ。 私の場合は、そこでIR-1に変わっていました。
※本記事は2026年10月時点で公開されている公式情報と、筆者自身の申請の経験にもとづいています。ビザの種類の判定・必要な手続き・提出期限・手数料は変更されます。また、個別のケースによって扱いが変わります。最新情報は在日米国大使館およびUSCISの公式ページで必ずご確認ください。ご自身がどちらに該当するか、どの手続きが必要かの判断は、大使館または移民弁護士にご相談ください。本記事は法的助言ではありません。
